R.シュトラウス

最終更新日 2009/09/06


(目次)

 交響詩「ドン・ファン」 作品20

 交響詩「マクベス」 作品23

 交響詩「死と変容」 作品24

 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 作品28

 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 作品30

 交響詩「英雄の生涯」 作品40

 アルプス交響曲 作品64


交響詩「ドン・ファン」 作品20

作曲年 1889
演奏時間 17分
編成 Fl3(Picc1)、Ob2、E.Hr1、Cl2、Fg2、C.Fg1、Hr4、Tp3、Tb3、Tuba1、
Tim1、Perc3(Tri、Cym、グロッケンシュピール)、Hp1、弦5部
演奏経験 1回 (2nd:1回)
所有CD 王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮者:ベルナルト・ハイティンク)
音域 1st(A-1−H1)、2nd(G-1−E1)、3rd(E-2−E1)、Tuba(A-2−D)

 


交響詩「マクベス」 作品23

作曲年 1891
演奏時間 25分
編成 Fl3(Picc1)、Ob2、E.Hr1、Cl2、B.Cl1、Fg2、C.Fg1、Hr4、Tp3、BassTp1、Tb3、Tuba1、
Tim1、Perc3(バスD.、スネアD.、Cym、タムタム)、弦5部
演奏経験 1回 (B.Tp:1回)
所有CD ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 (指揮者:ロリン・マゼール)
音域 1st(Gis-1−H1)、2nd(Ges-1−B1)、3rd(D-2−E1)、Tuba(F-2−A)、B.Tp(Cis−D2)

 


交響詩「死と変容」 作品24

作曲年 1889
演奏時間 25分
編成 Fl3、Ob2、E.Hr1、Cl2、B.Cl1、Fg2、C.Fg1、Hr4、Tp3、Tb3、Tuba1、
Tim1、Perc1(タムタム)、Hp2、弦5部
演奏経験 1回 (1st:1回)
所有CD 王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮者:ベルナルト・ハイティンク)
音域 1st(B-1−C2)、2nd(F-1−H1)、3rd(F-2−??)、Tuba(??−E1)調査中

 


交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 作品28

作曲年 1895
演奏時間 15分
編成 Fl3、Picc1、Ob3、E.Hr1、Cl2、D.Cl1、BassCl1、Fg3、C.Fg1、
Hr4、Tp3、Tb3、Tuba1、Tim1、Perc3(Tri、Cym、バスD、スネアD、ラチェット)、
弦5部(Vn1st16、Vn2nd16、Va12、Vc12、Cb8)
演奏経験 1回 (1st:1回)
所有CD 王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮者:ベルナルト・ハイティンク)
音域 1st(Ges-1−C2)、2nd(Ges-1−A1)、3rd(A-2−A1)、Tuba(F-2−Des1)

 


交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 作品30

作曲年 1896
演奏時間 35分
編成 Fl3(Picc1)、Picc1、Ob3、E.Hr1、Cl2、EsCl1、B.Cl1、Fg3、C.Fg1、
Hr6、Tp4、Tb3、Tuba2、Tim1、Perc3(Tri、Cym、バスD、グロッケン)、
Hp2、Org1、弦5部(Vn1st16、Vn2nd16、Va12、Vc12、Cb8)
演奏経験 なし
所有CD 王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮者:ベルナルト・ハイティンク)
音域 不明

 


交響詩「英雄の生涯」 作品40

作曲年 1898
演奏時間 40分
編成 Fl3、Picc1、Ob4(E.Hr1)、Cl2、EsCl1、B.Cl1、Fg3、C.Fg1、
Hr8、Tp5、Tb3、T.Tuba1、B.Tuba1、
Tim1、Perc4(Cym、スネアD、テナーD、バスD)、Hp2、
弦5部(Vn1st16、Vn2nd16、Va12、Vc12、Cb8)
演奏経験 1回 (Tenor Tuba:1回)
所有CD 王立アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (指揮者:ベルナルト・ハイティンク)
音域 1st(Fis-1−Des2)、2nd(F-1−A1)、3rd(B-2−G1)、T.Tuba(B-2−B1)、B.Tuba(Es-2−Des1)

(2005.08.28開催JAO2005名古屋大会で使われた原稿より転載)

この曲は、リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)が35歳の時に完成した。自分自身を英雄にたとえ、これまでの半生を振り返るという曲である。それにしてもこんな年齢ですでに生涯を振り返り、そして引退を宣言しようとするには、ちょっと早すぎませんかね?

 それはさておき、曲は6つの部分に分けて構成される。まずは自己紹介、冒頭から英雄のテーマと呼ばれる旋律が力強く現れる。まさに誇り高き英雄の力強さが感じられるような旋律であるが、この旋律が今後、様々な形で現れることになる。これこそ自分自身を英雄としてたたえているR.シュトラウスの姿である。今どきこんな人がいたら、何と罵られるのであろうか。そんなことをしているから、友人(敵)たちに陰で悪口を言われたり、非難されたりするのである。英雄も友人(敵)たちの会話の中に入ってくる。そして言い争いも最高潮に達した頃、英雄の妻が登場。大変美しいヴァイオリン・ソロの旋律が英雄の妻を描写する。英雄との2人でのひとときを楽しんでいるようです。その後再び、陰口が聞こえ始めるが、とうとう陰に潜んだ3人のトランペットたちが喧嘩に火をつける。英雄のテーマ、友人(敵)たちのテーマがいろんな形で現れてはぶつかり合う。しかし、英雄はどんな相手にも力強く立ち向かい、勝利をつかむことになる。そして、その余韻に浸るがごとく、過去を振り返り始める。ここでは過去の作品の断片がいろいろと顔を出す。そのうち、英雄(ホルン)とその妻(ヴァイオリン)が2人で将来について話し始める。そのままゆっくりと穏やかに暮らしていくと決めたのかと思うと、まだまだ若いものには負けないと言わんばかりに最後に大きく花を開いて物語を完結する。

 と言った感じで、自分自身は引退したつもりだが、実際にはこの後、有名な2曲の交響曲や歌劇「ばらの騎士」なども作曲している。その上、50年も長生きをしている。しかし35歳で引退なんて、終身雇用が当たり前になっている現代の日本には考えられない。筆者自身もあと4年!?それはさておき、やはり簡単にやめられなかったのか作曲活動はまだまだ続けているようですね。

 


アルプス交響曲 作品64

作曲年 1914
演奏時間 50分
編成 Fl4(Picc2)、Ob3(E.Hr1)、HeckHr.1、Cl3(B.Cl1)、EsCl1、Fg4(C.Fg1)、
Hr8(T.Tuba4)、Tp4、Tb4、B.Tuba2、(バンダ:Hr12、Tp2、Tb2)
Tim2、Perc3(Cym、Tri、スネアD、バスD、グロッケン、TamT、ウィンドマシン、サンダーマシン)、
Hp2、Cel、Org
弦5部(Vn1st18、Vn2nd16、Va12、Vc12、Cb8)
演奏経験 1回 (2nd:1回)
所有CD ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 (指揮者:小澤 征爾)
音域 1st(B-1−D2)、2nd(Es-1−Des2)、3rd(G-2−Es1)、4th(G-2−Des1)、
バンダ1st(Es−Es1)、バンダ2nd(Es−Es1)、
B.Tuba1st(D-2−F)、B.Tuba2nd(Es-2−C)