ホルスト

最終更新日 2006/01/29


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 組曲「惑星」 作品32 (2004/09/21一部修正)


組曲「惑星」 作品32

作曲年 1916
演奏時間 60分
編成 Fl4(Picc2、A.Fl1)、Ob3(B.Ob1)、E.Hr1、Cl3、B.Cl1、Fg3、C.Fg1、
Hr6、Tp4、Tb3、T.Tuba1、B.Tuba1、
Tim2、Perc4(バスD、Cym、Tri、スネアD、タムタム、グロッケン、木琴、タンバリン、チャイム)、
Hp2、Org1、Cel1、6parts chorus of female voices、弦5部
演奏経験 2回 (1st:1回、TenorTuba:1回)
所有CD ボストン交響楽団 (指揮者:小澤 征爾)
音域 1st(E-1−C2)、2nd(B-2−C2)、3rd(Des-1−Des1)、
TenTuba(H-1−C2)、BassTuba(Dis-2−C1)

(2004/09/21一部修正)

 この曲は、太陽系の惑星のうち地球と当時発見されていなかった冥王星を除く7つの惑星をタイトルにつけた7曲で構成される。また、この曲は、4管編成を基本とし、さらに、今までの曲では使用されなかったバス・フルート(実際は、アルト・フルート)、バス・オーボエ、テナー・チューバなどの特殊楽器、オルガンや6声の女性合唱をも使用するほどの大規模な編成を持っている。

 ホルストはこの組曲について「これらの曲は惑星の占星術的な意義を示唆している。これらは表題音楽ではなく、同盟の神話の神とも関係がない。しかし曲に対する何かの案内が必要なら、各曲の副題が広義に用いられてもよい」と述べた。しかし、いずれにせよこの音楽は作曲当時としてはかなり斬新な手法を多く用いており、大編成の管弦楽を自在に操っているとも言えるホルストの代表作である。

 トロンボーンは、金星と水星以外で登場する。作曲者ホルスト自身もオルガン奏者であるとともに、トロンボーン奏者でもあったために、活躍するところは多くある。しかも、難しいパッセージのところも多くある。ここでは、詳細は割愛しますが、ここだけは抑えておきたいところを何箇所か紹介する。
 まず、火星の最初の出番(練習記号@)。ピアニッシモでのD♭のオクターヴで始まる旋律。あまりピアニッシモを意識しすぎると、3rdのD♭が出なくなる。しかし、これさえ乗り切れば、この旋律も決まります。ただし、和音を味わうことも忘れないように。
 次に、土星の最初の出番(練習記号@の3小節目)。この曲の主題とも言えるコラール。合わせにくい和音もあるけど、1stがいかにして旋律を歌うかというのも難しい問題である。
 天王星については、全体的に力強く奏することだ大切です。特に、冒頭の4つの音など。

 最後に、所有CDについてですが、演奏面ではいいものとなっています。テナーチューバは、おそらくユーフォニアムを使用していると思われます。このユーフォニウムもオケ全体に対してこれだけのバランスで聴こえてこれば、なかなかいい感じに聴こえてきます。